看守の仕事とウラ話
看守とは、警察署の留置場に入っている被疑者を監視し、生活をサポートする警察官です。
看守は他の警察官のように現場に飛び出る「動」の仕事と違い、一日中、留置場の中で仕事をするという「静」の仕事をしています。
このページではそんな看守の仕事についてQ&A形式で迫ります。
看守ってどんな仕事?
看守とは、逮捕されて警察の留置場に入っている被疑者(犯人)を監視する仕事です。
被疑者は牢屋の中に入っていますから、食事・洗濯・入浴などの日常生活の世話や、 取り調べの時などの留置場の出入りや被疑者の護送を行う役目をしています。
留置場のなかで被疑者どおしでケンカが起きないように留置場内の平穏を保ち、脱走を企てないように目を光らせます。
また、被疑者の中には逮捕されたことで悲観的になり、自殺しようとする者や、他人に危害を加えようとするものもいます。
看守はこのような留置場内での事故を防止することが職務です。
交番の警察官や刑事と違い、現場に出ることのない「静」の仕事ですが、非常に大事な仕事なのです。
留置場の勤務はベテランの警察官と若手の警察官のペアということが多いのですが、若手の警察官は将来刑事になる者が配属されます。
被疑者と24時間生活を共にすることで、被疑者の心理を肌で学び取ることができるためです。
留置場の被疑者ってどんな生活を送っているの?
留置場に入っている被疑者は、基本的に牢屋の中に入っているのですが、事件の取調べや現場での捜査など、必要なときは留置場の外に出ます。
よく、刑事ものドラマで、取調べ中に「カツ丼食うか?」というベタなシーンがありますが、あれはドラマの話。食事は留置場の中で取ることになります。
また、毎日、運動の時間が設けられており、日の当たるベランダで出て(と言っても外は見えませんが)、体を動かすことが認められています。
洗顔、歯磨き、喫煙、入浴、洗濯など、日常的な生活作業ももちろんできます。
といっても、管理上、24時間いつでも好きな時間というわけではありませんが、ちゃんとそのための時間を設けています。
所持金がある場合は、申し出ることで、食品や雑誌などを買うこともできます(被疑者自身が買い出しにいくわけではありません)。
このように書くと、留置場の生活は何ら不便がないように思われますが、
実際には24時間無機質な壁に囲まれて過ごす生活は相当こたえるようです。
看守自身も、一度留置場に入ったら、翌日、交代要員がくるまで被疑者と共同生活です。
塀の中の生活のストレスは、味わったものでないと分かりません。