警察学校の授業とウラ話
警察官の採用されると全員がポリスアカデミー、つまり警察学校で授業・訓練を受けます。
警察学校は全寮制。警察官の卵から「刑務所」とも言われる警察学校は、それまでの自由な生活と違い、気の休まる暇がありません。 とはいえ、同期との共同生活と訓練は厳しい中にも楽しさがあり、同期との「絆」を深めます。
そんな警察学校のオモテとウラをご紹介します。
警察学校ではどんなことを勉強するの?
- 柔道、剣道、逮捕術、拳銃など、犯人制圧のために必要な術科
- 警察官としての集団行動、行進などを訓練する教練
- 英会話の授業、教養を高めるための文化クラブ活動など
なお、大学のように好きな科目を選べる、というのではなく、
全員が全ての授業を受けなければなりません。
また、中間テストや卒業テストもあって、欠点を取ると、当然再試験が待っています。
また、授業を受けときの服装は当然ながら警察官の制服。生徒も制服なら、教官も制服。右も左も制服だらけ。マニアにはたまりませんね。
それから、普通の学校だと、授業の始まりと終わりは「起立、礼、着席」ですが、
警察学校では「気をつけ!!、敬礼!!、休め!!」の号令です。
敬礼は警察官の基本ですから、全員の敬礼が「ビシッ!!」と揃わなければ、当然やり直し。
厳しいのです・・・
ちなみに、「私的授業の感想」は・・・
- 刑法などの法理論はひたすら睡魔との戦いでした。法律の「ほ」の字も知らなかったのでチンプンカンプンでした。 このときばかりは法学部出身者がうらやましかったですね。
- 実習は、鑑識で実際に指紋をとったり、現場写真を撮影したりと、刑事になった気分で楽しめました。
- 武道は好きだったのでとっても楽しめました(教官に「授業の時と武道の時で全然顔つきが違う」と言われました(^_^;))。 でも嫌いな人は武道が一番つらかったようです。(一日三限が武道というときもあったので)
- 教練の基本は「気をつけ」。気をつけの姿勢で1時間立たされたことも。教練の時間はかゆいところもかけません。で、 そういうときに限って、かゆいところがとっても気になるんですよね。気をつけの時にちょっとでも動くと指揮棒でしばかれます。
警察学校の一日の流れを教えて
- 6:50 起床、日朝点呼。グラウンドをランニングしたあと、掃除、朝食、授業準備
- 9:00 朝礼、授業開始。
- 12:10 昼食
- 13:10 授業
- 16:10 文化クラブ、武道の追加訓練、自主トレーニングなど
- 17:45 入浴・夕食・自習・自由時間
- 22:00 寮の清掃
- 22:15 日夕点呼
- 22:30 消灯
という感じ。ざっと書いているけど、実際には分刻みのスケジュールで結構ハードです。
ちなみに、土日は外出でき、外泊もできるのですが、外泊はどこに泊まるのか、届けなければいけません(たとえ実家でも)。
しかも!
外出時にはネクタイ・スーツ着用なのです。
たとえコンビニに行くだけでも。。。
しかも、警察学校のときって、坊主とか、それに近い短髪なのです。
はっきり言ってスーツに全然似合いません。というか、あやしい人です。
街で坊主頭で20歳そこそこでスーツ姿の若者の集団を見つけたら、警察学校の学生を思って間違いないでしょう。
警察学校で拳銃を撃てるの?
そうです、他の仕事では考えられない警察官の特権(?)、それが
「日本で、合法的に、実弾を撃つことができる」
ということです。
拳銃の実射訓練もちゃんとカリキュラムに含まれています。
同期生には拳銃のマニアなんかもいたりして、そいつの眼は何か怪し~く光っていたりするのですが(^_^;)
でも、なかなか撃たせてもらえません。
まずは警察官が拳銃を使う法的根拠から、現場でどんなときに使うことができるのかなど、理論面の講義から始まります。
それからやっと射撃場に行くと思ったら、今度は拳銃の手入れ方法や構え方、弾丸の着脱方法、
弾丸を込めないで空撃ちなどの実習が延々と続きます。
拳銃を触っても、なかなか撃たせてくれないのです。
じらされ、じらされ、数ヶ月経って、やっと撃たせてもらえます。
じらされ、じらされ、我慢できなくなって、やっと発射するのはマニアでなくてもたまりません・・・(おいおい)
警察学校でとる資格は?
警察学校で取得する公的な資格は、無線免許と普通二輪免許です。
警察官は無線を使って交信しますし、交番での勤務ではバイクに乗るので、バイクの免許は欠かせません。
無線免許は警察学校で受験しましたが、バイクの免許は、外の教習所に通って取得します。
(このときばかりは堂々と警察学校の外に出られるのでちょっとうれしい。ちなみに取得費用は給料から天引き)
教習所では、警察官だからという優遇は当然なく、一般の人に交じって学科と教習を受けます。
が、しかしーっ!!
当時、私服で警察学校を出入りするのは厳禁で、なんとジャージで教習所に通っていました。
しかも、「NI○E」とかのオシャレなジャージではないですよ。
中学生の学校指定ジャージそのものの、変な色の、「誰もこんなの着ねーよっ!!」という感じのダサイ奴。
一般人の冷たい視線が突き刺さりました・・・(T T)