警察官の住宅事情
警察官も制服を脱げば一般市民。帰る家も、帰りを待っている家族もいます。
そんな警察官はいったいどこに住んでいるのか?警察官の住宅事情についてお話します。
警察学校生の住宅事情
警察官になりたてで、警察学校で研修している間は「自分の家」なんてものはありません。警察学校は全寮制で、例外はありません。また、 寮は個室ではなく、数名1部屋の団体生活です。
独身警察官の住宅事情
警察学校を卒業し、一人前の警察官として現場に配属されると、 原則的に警察の独身寮で暮らすことになります。たいていの警察官は独身の間は独身寮で暮らし、 結婚とともに出て行くことになります。
この独身寮なのですが、トイレ・風呂・台所は共同です。さすがに男ばかりの独身寮、 この3つは荒れ放題に荒れているところもあったりするのですが・・・たいていの独身男性はこういう場所を自主的に小奇麗にしない点は、 警察官も一般人も同じようです。
また、最初から賃貸マンションを自分で借りて住む、というのは、若い警察官の場合、あまり歓迎されません。「寮を出るなんて10年早いんじゃ~」という先輩からのプレッシャーがあるとかないとか・・・。しかし、時代の流れか、 そういう雰囲気も少なくなり、警察官の独身寮にも空室が目立つようになってきたようです。
中には両親と同居している場合もあります。これは実家が警察署の通勤圏内にある場合で(「通勤圏内」とは警察署から何kmまで、 というキッチリした規定はありませんが・・・)、少数派といえるでしょう。
そして、一般の警察署勤務ではなくて、機動隊勤務の場合は、独身者は(例え実家が近くても)独身寮に入るのが決まりでした。 これは機動隊独特の「結束」を高めるためなのか、非常時の召集に備えるためなのか・・・??
結婚後の住宅事情
警察官にも「官舎」と呼ばれる社宅があります。官舎は場所によって当たり外れが大きく、新婚さんはどうしても (年功序列で)、狭くて古い官舎に住むことになり、子どもが大きくなれば、新築のキレイな官舎に住むことができるようになります。
官舎のいいところは家賃が安くて済む点ですが、欠点は、仕事の人間関係がどうしても私生活に入り込んでしまう点です。
「夫の階級が妻の官舎での発言権に影響する」などということは警察もののドラマでよくある話ですが、実際、
やっぱり若い新婚さんなどは発言権はどうしても弱くなってしまいます。このあたりは一般の会社の社宅と同じでしょう。
そういうこともあって、やはり最近では官舎を避け、賃貸マンションに住むカップルが増えています。
警察官のマイホーム
結婚して、家族を持ち、子どもが生まれるようになると、「マイホーム」という言葉が脳裏にちらつきます。実際、 警察官の持ち家率は結構高いと思われます。その理由として次のようなことが考えられます。
- 地方公務員なので遠くへの転勤がない(実際は警察官の転勤は頻繁にありますが、同一県内なのでマイホームを持てる)
- 年収がそれなりにある(警察官は「公安職」といって、地方公務員としては給料が良く、安定している)
- 家族への罪滅ぼし(いつも仕事で家族に迷惑かけているので、せめて家だけでも。。。)
マイホームといえば、一戸建てか分譲マンションかという選択がありますが、 これはその県の住宅事情にもよるのでしょうが、私の勤務していた県では分譲マンション派は少なく、 圧倒的に一戸建てが多かったです。「分譲マンション派が多数だ」という都道府県もあるかもしれません。
それから、面白いのが、年賀状を書いていて気づいたのですが、一戸建てに住む警察官の住所というのが、 ある地域に集中していたことです。やっぱり、治安の良さなどの情報については精通しているので、同じところになってしまうのでしょうね。